丸井系列が発行しているエポスカードは審査も甘く、ポイントも貯まりやすいと評判です。
ゴールドカードやプラチナカードへのインビテーションも他のカードより甘いと言われており、キャッシング機能もあります。
一方で歴史もあるだけに、古くからキャッシングを行っていた事業者なので過払い金も発生しています。
そこで、旧赤いカードから現在のエポスカードに至るまで、過払い金のメリットとデメリットをいくつか挙げてみるとしましょう。

エポスカードへの過払い金は高額の可能性がある

エポスカードへの過払い金はかなり多い可能性があります。
一定の目安として、過払い金の有無の確認は2006年です。
2006年、それまでのいわゆる「グレーゾーン金利」に対して消費者が裁判を行いました。
そこでグレーゾーンが違法と認定されて以降、裁判所に「違法」と判断された、支払い過ぎていた利息の変換訴訟が始まります。
2006年1月に判決が下されて以降各金融機関はそれまでの違法金利から適正金利に引き下げました。
過払い返還訴訟とは、違法金利状態だった時代のお金を返してもらうための裁判です。
そのため、判決以降にキャッシングをした人は残念ながら過払いはありません。
裏を返せばエポスカードの前身である赤いカードは古い歴史があるだけに、過払い額も相当なものとなっているのです。
つまり、過払い返還で戻ってくるお金が多い可能性が高い点はメリットです。

払い過ぎていた利息が多い可能性が高い

エポスカードは前身でもある赤いカードの事業を引き継ぎました。
赤いカードは日本で初めて「クレジット」との名称を導入した企業で、サービス開始は1960年にまで遡ります。
2006年の裁判まで半世紀弱、いわば「違法金利」でお金を貸していたことになります。
その後、2007年6月にグレーゾーン金利が撤廃。
過払いは支払っていた利息が多ければ多いほど戻ってくるお金も増えますので、赤いカードから事業を行っていた丸井と長い付き合いの人は、多くの過払い金が戻ってくるメリットがあります。
過払い返還は払い過ぎていた利息を返還してもらうものです。
しかし、「払いすぎ」とは先にも挙げた金利が違法状態だった時の取引です。
比較的新しいカードの場合、過払い返還をと思っても実際にはそこまで多くのお金が戻ってこないケースも珍しくありません。
しかしエポスカードの場合長い歴史があります。
赤いカードに加入したタイミングによっては長い取引になりますので、戻ってくるお金もまた、高額になっている可能性が高いです。

ゼロファーストでのキャッシング経験者も

丸いにはかつてゼロファーストと呼ばれる提携金融機関がありました。
そもそも「ゼロファースト」を数字にすれば「01」になります。そうです、「丸井」を表していることが分かるのではないでしょうか。
赤いカードの返済に「丸井のお店」まで足を運ぶとゼロファーストも同じフロアで営業しているので必ず「こちらのカードはお持ちですか」と勧誘しており、結局そのままゼロファーストに加入した人も多いのではないでしょうか。
そんなゼロファーストですが、過払い返還による業界再編の流れでエポスカードに統合されることに。
当時は赤いカードとゼロファーストの双方でキャッシングを行っていた人も珍しくなかっただけに、統合された今、2007年以前にゼロファーストでキャッシングを行っていた人は、エポスカードに過払い返還を行う権利があります。
ゼロファーストの設立は1991年。およそ15年ほど「違法金利」にて金融業を行っていましたので、お世話になっていた人であれば過払い金が多いことが予想されます。

エポスカードは基本的に「争わない」点もメリット

ゼロファーストや赤いカードでのキャッシング経験がある場合、過払いがある可能性が高いです。
その場合、エポスカード相手に過払い返還を行うのですが、エポスカードは基本的にほとんど争いません。
請求に対してほぼ全額返還回答をしていますので、過払い返還が長引くことはありません。
過払い返還は時間がかかるケースもありますが、赤いカードやゼロファーストを含めたエポスカードであれば社会的信用のある会社なので、迅速に対応してくれます。
特にエポスカードは未だに健在です。
既に無くなってしまった会社の場合、残念ながら過払い返還を行いたいと思っても請求先がありません。
事業譲渡していれば良いのですが、完全に倒産してしまった企業相手には過払い金があったとしても、相手の会社がないので過払い返還は行えません。
しかし、エポスカードは健在です。責任の所在も明確なので、過払い返還をスピーディーに行える点は大きなメリットです。

エポスカードへの過払い返還のデメリット

払い過ぎていたお金が戻ってくる過払い返還ですが、エポスカード相手の場合、デメリットもいくつかありますので注意が必要です。

クレジットカード機能も使えなくなります

エポスカード相手に過払い返還を行った場合、残念ながらクレジットカード機能も使えなくなります。
キャッシング部分だけ過払い返還をして、クレジットカードはそれまで同様使い続けることは残念ながら不可能です。
エポスカードは審査の甘いクレジットカードとしても知られていますので、とりあえず一枚持っておきたいからとエポスカードに申し込んだ人も多いのではないでしょうか。
スマートフォンや水道光熱費、さらにはETCなど様々なものをエポスカードで支払っている場合、過払い返還によってクレジットカード機能が利用できなくなるのでそれらの支払いまで滞ります。
さらに過払い金でクレジットカードの支払い残額を相殺できなかった場合、ブラックリストにも掲載されてしまいます。
過払い返還を行いたいのであれば、残額に関わらず、一度エポスカードを解約という形になるので、クレジット機能だけを使い続けることはできないのです。
過払い返還を行う場合、戻ってくるお金とクレジットカードの利便性を天秤にかけて考える必要があります。

エポスポイントがなくなります

エポスカードのメリットとして、無料で持てるクレジットカードでありながらポイントを貯めやすい点が挙げられます。
また、貯めたポイントはマイル等にも変更できる使い勝手の良さもエポスカードの魅力でした。
しかし、過払い返還訴訟を行った場合、エポスカードを退会することになりますので、残念ながら貯めたポイントは消去されます。過払い返還そのものを行い、法律事務所がエポスカード側に過払いの請求を行うことでポイントが消去されますので、過払い返還を行う前の段階でポイントを使用するなり他のものに変更しておきましょう。

スルガ銀行との関係に注意する必要も

スルガ銀行とエポスカードは関係ないと思うかもしれません。
しかし、スルガ銀行の「リザーブトプランカード」の保証会社がエポスカードです。
つまり、エポスカード相手に過払い返還訴訟を行った場合、スルガ銀行のサービス全般を受けられなくなります。
ブラックリストに掲載された場合、どの金融機関とも取引は行えなくなりますが、仮に過払いの請求のみでブラックリストに掲載されていないとしても、スルガ銀行側としては「保証会社とちょっと面倒を起こした消費者」への融資に「YES」と返答する可能性は低いと言わざるを得ません。
スルガ銀行は大手です。過払い返還の際には取引の予定がなくとも、今後思わぬ形で取引が生じる可能性もあります。その際、エポスカード相手に過払い返還をしていた場合、取引に支障をきたす点はデメリットです。

長い歴史があるからこそ、気を付ける点も

過払い返還には事項があります。
借金完済後、10年が時効になります。そのため、過払い返還はあるとは思っていても、既に借金返済から10年以上が経過している場合、どれだけ過払いがあっても返還訴訟を起こすことはできません。
これはエポスカードだけではなく、どの金融機関にも当てはまる共通のデメリットですが、エポスカードは全身の赤いカードから長い歴史があるだけに、完済から既に10年以上経過している人も珍しくはありません。
その場合、残念ではありますが過払い返還が行えません。

エポスカードは長い歴史があるけど、取引履歴は1996年から

エポスカードは長い歴史がある一方で、合併等の影響もあって1996年以前の取引履歴がありません。
つまり、1996年以前の取引を元に過払い返還をと考えていた場合、残念ながら「その期間、違法金利で借りていた証拠」がありません。
過払い返還は違法金利の支払い分を返してもらうものです。
そのためには違法金利での取引履歴という「証拠」が求められます。
しかし、エポスカードには1996年以前の取引履歴がないので取引が行えません。
この場合、自分自身の利用明細書や通帳履歴があれば証拠として認められるものの、さすがに1996年以前の取引履歴を証明できる人はなかなかいないのではないでしょうか。

個人相手だと少々対応が厳しい

過払い返還は個人でも書類を用意すれば行えます。
しかし、エポスは個人相手には少々厳しい態度を取ることで知られています。
大きな組織なので交渉術には長けているだけに、個人で取引履歴を集めて過払い返還を行おうとしても、「満額回答」を得るのは難しく、想定よりも低い額しか戻ってこないケースも報告されています。
計算に自信がある人でも、エポスカード相手に過払い返還を行う場合、法律事務所を通した方が無難です。

最後に

エポスカード相手の過払い返還は法律事務所を通せば決して難しくはありません。
一方で、現在もクレジットカード機能のお世話になっている場合、過払い返還のタイミング次第では生活に支障をきたす可能性もあります。
メリットも多々ありますが、デメリットもあるだけに双方を考慮した上で過払い返還を行うとよいでしょう。